腸に関しての研究が進んできました。腸には腸神経という網目状に神経網が張り巡らされており第2の脳とも呼ばれているほどです。近年、腰痛館には精神的トラブルを抱えている患者さんが多く来院されるようになりました。(現代の厳しい社会情勢の影響でしょうか・・)
そしてストレス性の不調で来院される患者さんのほとんどは、おなかの調子も良くありません。
腸の活動に関係している自律神経の司令塔が、脳の視床下部。個人差もありますが、ストレスや不安、緊張が重なると、視床下部の情報伝達に乱れがおき、自律神経の働きが不安定となり腸の活動に不調が生じたりします。また、うつ病や過敏性腸症候群、胃潰瘍等は心と消化器の両方に症状が現れるとも研究者の間で言われております。
また、腸と脳内物質の関係も注目されてきました。例として脳内物質の一つにセロトニンがあります。脳幹にあるセロトニン神経から分泌される神経伝達物質の一種で、脳内では目覚めの状態に関係しており、精神的には平常心を保ち、肉体的には痛みを押さえる鎮痛作用、抗重力筋の緊張を高めるなどの作用をします。そのセロトニンの約90%は腸に存在しているというのです。おなかを健康に保つことはまさしく、心も身体も健康に保つ鍵なのかもしれません。
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